inimg
  • 会社案内
  • ご注文について
  • お問い合わせ
  • いきいき通信バックナンバー
  • 宅配注文はこちらから
  • 通販注文はこちらから
  • こんしゅうのPickUP!農家
  • あいのうブログ
  • 今週のレシピ
  • リンク

2019年6号 くらしの情報

くらしの情報                  宮代 佐吉
「ごみ収集という仕事  清掃車に乗って考えた地方自治」 その2
藤井誠一郎大東文化大学法学部准教授 著

著者はルール破りのごみが多いことにも憤りをおぼえると書いています。代表的なものが、きちんと水気を切っていないごみ。これらのごみはプレスされる時に水分が飛び散ります。もしそれが住宅や通行人にかかれば大きなトラブルになってしまう。で、どうするかといえば、作業員が身を挺して盾となり、ごみ汁の飛散を食い止めるというのですから驚きます。清掃員一人ひとりが自発的に協力しあって現場で高度な判断を行っている。たとえば清掃員は、工場の特性まで考えながらごみを収集していると言います。この本で初めて知ったのですが、清掃工場の焼却プラントは、敷地の形や広さによって、工場ごとに異なるメーカーの設備が採用されているそうです。工場によっては、木の板や段ボールがまぎれこんだだけで、ごみを投入する装置が停止してしまうところもあるといいます。焼却炉が停止になれば復旧まで数日、場合によってはもっと長時間を要する事もあります。清掃員は現場で「なにを収集してはいけないか」を判断しながら仕事をしているというのです。清掃車の運転手は、収集作業が終わると、翌日に備え車を洗います。臭いがこもらないようにタンクの中まで丁寧に洗浄するのですが、その理由をある運転手はこんなふうに語っています。「ごみという、汚く、臭い、誰もが嫌がるものを運搬するのだから、車まで汚れていれば、それを見た住民はいい気分にはならない」ある作業員は、住民から「ご苦労様」と言ってもらえるだけで、やりがいを感じると述べています。ごみ収集の仕事は、肉体労働であると同時に、精神労働でもあるのではないでしょうか。仕事と言ってしまえばそれまでなのですが、これからは「収集作業をしている」のではなく「収集作業をしてくださっている」くらいの気持ちを持ちたいと私は思いました。